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土壁と漆喰の違いについて。

漆喰と書いてしっくいと読みます。 どうも漆喰と言うのは白い塗壁と思われている方が多いようで・・・ なおかつ自然素材で・・・・ 間違えではないのですが

せっかくなので正しい漆喰と土壁の話を。 一言で言うとポイントは2つです。 あなたが漆喰を塗ってくださいって言っても そこにプロが塗るのは漆喰ではないかもしれない。


もう一つ。 漆喰と土壁では全く性質が異なるものですよ。 って言うことです。 このことは職人であったり建築業界のプロでも知らないことの方が多いのです。

なぜなら多くの職人は既製品だけを塗っているので それが本物かどうかさえ知らない。 建材屋さんや設計、工務店の指定のものを塗るだけで 多くの職人たちにとって仕事とは塗ることなのです。 住むことであったり、素材を見定めることというのは 自分たちの仕事だとは思っていません。

もちろん私もこれを塗ってくださいって言われたら それを塗ります。 お客さんにその内容について訊かれても その素材の良い面だけしか言いません。 私の直接のお客さんが どれを選ぼうかって相談された時には当然 それぞれのものの成分、内容、長所、短所

お伝えして何がおすすめかを言いますけれども。。。 話がそれましたが 漆喰の定義は

固化材が消石灰であって

それにつのまたという海藻ノリと 麻スサが入っています。 多くの既製品はつのまたではなく 化学のりである増粘剤と 化繊のスサ(ナイロンとかポリエステル) などが入っています。

そしてもっとびっくりするのは 固化材すら消石灰ではないものも漆喰として売られています。


消石灰で固めないと漆喰としての効果は出ません。

そして

これは体験しないとわからないでしょうが 空間はこれらの配合物によって 全く変わってきます。

それを私は幾度となく体験してきました。

基本的に漆喰に超質力があるというふうに思われていますが 実際には透湿力はありますが、調湿力ではありません。 その透湿力を生かすのが土壁です。 土壁が調湿と蓄熱をするのです。 土壁が調湿をするというと とても性能が良いというふうにも聞こえますが 実は土壁は厚みで調湿をします。 そこで今までの竹木舞で編んだ壁に土壁を塗る工法であれば

機能を発揮できるのですが 現代の工法では土の厚みを生かすということは簡単ではありません。 そして 漆喰というのはpHが強アルカリ性であるので カビが生えにくく、空気を抗酸化方向にもって行ってくれます。 それに対して 土壁は酸性です。 だからカビが来やすく鉄分を錆びさせたりします。

茶室の壁に錆が見えたりするのは そのことを生かしています。 お茶の世界というのは 時間の経過を楽しむというのがありますから それでいいのですが・・・。 ということで 本日はここまで マンションリフォームのお客さんのための下見がありますので これで失礼いたします。

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